Windows11非対応の古いパソコンを

Windows 10が使えなくなる

2025 年 10 月 14 日以降Windows 10 以前のOSはマイクロソフト社からセキュリティ更新や修正プログラムが提供されなくなります。手元にある3台の古いパソコンは全てWindows11非対応機種(Intel第3世代〜第6世代CPU)。強引にWindows11をインストールしましたが重くて動きません。Windows11搭載の新しいパソコン購入は資金的に困難なので、1995年以降Windowsしか使ったことがないのですが、Windows以外のOS(Chrome OS FlexやLinux)への変更を検討(2024年10月)します。

Linuxに挑戦

Chrome OS Flexをインストールしましたが動作が遅いのでLinuxに。リナックスと聞くと台所まわりやトイレを想像するほどのズブのLinux初心者ですが、LubuntuというディストリビューションをWindows11非対応の古いパソコンにインストール。その前に、周辺機器がLinuxに対応していない可能性もあるので、メインパソコン用にWindows11パソコンを購入し、データを移行して、音楽や映像など舞台関係のソフトウェアが稼働することを確認します。

Linuxのメリット・デメリット

Linuxは、導入コストがかからない、低スペックの古いパソコンでも使えるというメリットがある一方、Microsoft Office(ワード・エクセル)やPhotoshop・イラストレーターなどAdobeのソフトウェアは使えません。Linuxでも、WordやExcelと同様のソフト(LibreOffice)がありますが、Wordのレイアウトが崩れたり、ExcelでVBAやマクロを組んでいる場合は正常に動作しないでしょう。Linuxでの困難はつきものですが、ネットで乗り越える術を探すのも楽しいものです。

ブートドライブ作成

WindowsパソコンでLubuntuオフィシャルサイトからISOファイルをダウンロードし、「balena Etcher」や「Rufus」でインストールメディアUSBメモリを作成。LinuxをインストールするWindows11非対応パソコンにUSBメモリーを挿し、USBから起動するようにBootの順番を変え(DELLはF12、LenovoはF2連打)て、インターネットで解説されている様々なサイトで確認しながらインストールします。

ターミナル(端末)でアップデート

ダウンロードしたISOファイル後にバグなどの修正が行われているようですので、インストール後「Ctrl」と「Alt」と「T」キーを同時に押してターミナル(端末)を起動し、以下のコマンドを入力してアップデートするようです。

sudo apt update && sudo apt upgrade -y

日本語入力

Lubuntuは画面上は日本語で表示されていますが日本語入力ができません。キーボードの[半角/全角]キーを押して日本語入力できるようにするには、ターミナル(端末)で以下のコマンドを入力して「Fcitx」と、「Mozc」をインストールして再起動しないといけないようです。ここが最初の関門でした。

sudo apt install fcitx-mozc

Google Chrome インストール

Google Chromeのサイトでdeb(Debian/Ubuntu用)をダウンロードしてインストールしようとしましたができません。インターネットで調べたらターミナル(端末)でコマンド入力しないとGoogle Chromeはインストールできないようです。これがLinuxの第2の関門でした。ダウンロードフォルダに「google-chrome-stable_current_amd64.deb」がダウンロードされていることを確認して、ターミナル(端末)で「cd ダウンロード」と入力してダウンロードディレクトリに移動、sudo gdebi google-chrome-stable_current_amd64.debと入力してエンターキーを押してインストールするようです。

Linuxファイアウォール

インターネットで調べたらLinuxには「Gufw」というファイアウォールがあるようです。Linuxにもファイアウォールは必要のようです。ターミナル(端末)を起動して「sudo apt install gufw」、「sudo gufw status」でインストールして、「gufw」で起動。Gufwの設定を「ON」にすれば、アイコンがグレー表示からカラー表示になるようです。

Linuxアンチウイルスソフト

Linux用のアンチウイルスソフトをネットで調べると「ClamTK」というアンチウイルスソフトがあるようなのでインストールし、コマンドを入力してアップデートを実行します。アクセサリーからClamTKを開き、スケジュールをクリックして、アンチウイルスソフトのシグネチャと、スキャン時刻をそれぞれ設定します。

ZORIN OSに変更

Lubuntuをしばらく使ってましたが、何故か動作が重くなってきたので他の軽量Linux、「ZORIN OS」をインストールしてみます。今まで、Windowsはイヤというほど再インストールしましたが、OSやアプリケーションを再インストールして周辺機器を認識させるには長い時間を要します。それに比べてLinuxはインストールに要する時間も短時間ですみます。これもLinuxの良い所です。

ソフトウェアの更新

「ZORIN OS」をダウンロードできたら、「ダウンロード元」を「日本のサーバー」に変更し、デスクトップ画面左下にあるZORIN OSのボタン(Windowsのスタートボタンと同じ位置)→システムツール→ソフトウェアの更新を選び、ソフトウェアをアップデートします。

 

ZORIN OS アップデート

デスクトップ画面左下にあるZORIN OSのスタートボタン→システムツール→ソフトウェアで「ソフトウェアの更新」というダイアログが開くので、左下の「設定」を押します。アップデートのタブを開いて「アップデートの自動確認」を「毎日」に変更、「セキュリティアップデートがあるとき」を「ダウンロードとインストールを自動的に行う」に変更、「その他のアップデートがあるとき」を「すぐに表示」に変更。アップデートがあればデスクトップ上に表示されます。

復元ポイント 設定

Time ShiftはWindowsの復元ポイントのようにOS不調時に復元するソフトウェアですが、ZorinOSでは標準でインストールされないので、コマンド操作でインストールするようです。「スナップショットの場所を選択」の画面で外付けHDDや外付けSSD を選択すればシステムを起動できない場合に対応できるようですが、Windowsの場合も復元ポイントはローカルドライブで復元していたので、当面デフォルトのままで。

デュアルブート

Windows11非対応ノートパソコン(2017年購入、CPU:インテル第5世代、OS:Win10)をLinux(ZORIN OS)とWindowsのデュアルブートにしました。電源を入れるとZORIN OSが優先的に起動。起動に2分10秒かかる(SSDへの換装が必要)のは気がかりですが、4GBのメモリー稼働率は起動時で40%、ブラウザ(Google Chrome)を起動してYouTube視聴とホームページ閲覧とメール操作で59%、キャッシュ2GB、CPU稼働率は平均して10%弱で、Windowsと比較すると軽快です。

Windows やめて半年

WindowsをLinuxに変えて半年が経過。LinuxではMicrosoft Officeに相当するソフトウェアはLibreOfficeという無料のソフトウェアが使えますが、凝ったレイアウトで作成しているWordはレイアウトが崩れます。ExcelでマクロやVBAを使用している場合も再現できないでしょう。Microsoft OfficeやAdobe製品にこだわる方は高いお金を払ってWindows11に買いかえるしかないでしょうが、それ以外の方はLinuxを検討してみてはいかがでしょうか。SDGs。古いパソコンを救えます。

ゴミ箱を表示

ZORIN OSはデフォルトではデスクトップ上にゴミ箱がありません。スタート→Zorin Appearance→デスクトップをクリック、デフォルトでOFFになっている「デスクトップにアイコンを表示する」をONにして「ゴミ箱」にチェックを入れると、デスクトップにゴミ箱が表示されます。また、アイコンサイズでアイコンの大きさを変更できます。

WifiとBluetooth

Linux(ZORIN OS)をインストールしたWindows11非対応の古いデスクトップパソコン(CPU:インテル第3世代)にはWifiもBluetoothもないので、アダプター(ドングル、Wi-Fi+Bluetoothレシーバーoz1110-bt)を購入、問題なく接続できました。Linuxは購入した周辺機器が認識されない可能性が高いのでLinuxに対応しているかどうかを確認した上で購入しましょう。

ZOOM設定

ZORIN OSのソフトウェアからZOOMを検索しインストール。Bluetoothスピーカーを接続して音が出ることを確認して、マイク内臓Webカメラを接続した所、スピーカーから音が出なくなりました。スピーカーの取扱説明書を見るとこのスピーカーはマイク機能もあったため、OSが音声入出力デバイスを自動的に切り替えようとした際にマイク機能がついたWebカメラと競合が発生、元々接続していたBluetoothスピーカーとの接続が切れたようです。

Bluetoothつながらない

LinuxでBluetoothを利用するには「sudo apt-get install bluez -y」でBlueZをインストール。「sudo systemctl enable –now bluetoothctl」でbluetoothctlを有効にし、インストールされていない場合は「sudo apt-get install bluez」のコマンドを実行。「sudo systemctl daemon-reload」 でsystemdの設定を再読み込み。「sudo systemctl restart bluetooth.service」 でBluetoothサービスを再起動。「bluetoothctl scan on」で近くのデバイスをスキャンだそうです。

意外と軽くない

軽いと言われるZORIN OS Liteエディションをインストールしてみたが、あまり軽くない感じです。ZORIN OSより少しメモリー消費が小さいですが、アイコンが多すぎてゴタゴタしてる感じです。DistroWatchというサイトが人気のディストリビューションのランキングを出していますので、ZORIN OS以外を探してインストールしてみます。

Linux Mintをインストール

Windowsの再インストールは大変な労力と時間が必要ですが、Linuxは3時間程度で全て終わります。DistroWatchというサイトが人気のLinuxを紹介していますが、今回はZORIN OS LiteをLinux Mintに変えてみました。Linuxは気楽に他のディストリビューションに変更できるので自分にあったディストリビューションを探すことができます。ターミナル(端末)にfreeコマンドを入れてメモリーを見ると少しばかりZORIN OSより消費量が少ないようです。